フルリモート企業から、リモートワーク実践のコツを学ぶ

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新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が、世界恐慌の兆しを見せ始めています。
AFPが各国当局の発表に基づき日本時間7日午前4時にまとめた統計によれば、世界の新型コロナウイルスによる死者数は7万3139人となっています。世界中多くの人たちが同じような不安にかられていると思われ、『ペスト』(A.カミュ)がよく読まれているそうです。国内では、スペイン風邪流行の際に書いたという与謝野晶子の随筆文(与謝野晶子「感冒の床から」『横濱貿易新聞』1918年11月10日)が拡散されたりしています。100年前の文章ですが、この現代にズバリはまっている指摘を読むと、人類の心持ちは進化していないのだとつくづく思います。

さて、米国ではコロナウイルス(COVID-19)の感染が拡大しはじめた3月以降の失業者が急増し、3月26日の時点で失業保険の請求数は320万件を超して、保険申請を行なう役所のサーバーがダウンする事態が起きています。ブラックマンデー(1987年)やリーマンショックを含めた過去の不況と比べても、コロナショックの失業者数は4倍以上の規模になることが予測されている状況です。

失業者たちが「次の職」として求めているのが、感染リスクが低い在宅勤務形態の仕事なのだそうです。リモートワークの求人情報を専門に扱う「FlexJobs」というサイトには、新規の応募者が殺到しており、コロナ失業者向けに、リモートワーカーになるための心得や、全米各地にあるリモートフレンドリー企業の紹介をはじめています。

その過程でフルリモート企業を取り上げているのですが、その一部を紹介しつつ、日本国内のフルリモート企業を取り上げてみたいと思います。

米国のフルリモート企業、20選から Scrapinghubを紹介

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 「FlexJobs」の記事

 

https://www.flexjobs.com/blog/post/25-virtual-companies-that-thrive-on-remote-work-v2/

 

アルファベット順に並べた以下の20社は、チームメンバー全員が100%の時間を在宅勤務できるようにしており、現在リモートワークの求人を募集している企業です。これらの企業は完全にリモートで仕事をしており、創業以来何年もの間、多くの場合はリモートで仕事をしてきたため、この不確実な時期に新しい従業員を採用し続けることができる体制が整っています。

その中で、Webクローリングとデータ処理の企業 Scrapinghub を取り上げます。

Scrapinghubは、データ処理とウェブクロールソリューションに特化したテクノロジーとコンサルティングサービスを提供しています。
https://scrapinghub.com/

募集中の求人
– 品質保証エンジニア
– PPCとSEOのスペシャリスト
– Python開発者

Webサイトでは、こんなメッセージを掲げています。

1: リモートファーストの職場
リモートファーストの職場として、私たちのチームは完全に分散しています。オフィススペースを共有することもなく、ほとんどのチームはホームオフィス環境で仕事をしています。同僚や公共交通機関にさらされることもなく、感染リスクは大幅に軽減されています。他の企業が急いで導入しているこの種のリモートワークや社会的な距離感の取り方は、私たちにとっては初日から当たり前のように行われています。時々コワーキングスペースを利用していますが、COVID-19がコミュニティに蔓延している地域では、そのようなスペースからは手を引いています。時折懇親会を開くこともありますが、現在のパンデミックの期間中は何も計画していません。

2: 世界的に分散された労働力
グローバルに分散しているため、リスクも軽減されています。当社の従業員は、ヨーロッパ、アジア、南米を中心に28カ国に分散しています。中国のチームの何人かはコロナウイルスの混乱から逃れてきていますが、南米のチームの何人かは、まだ全く症例が発生していない国に住んでいます。COVID-19 のような世界的な危機であっても、異なる地域に異なる方法で異なる時期に影響を与えるため、地理的な広がりは、私たちをある程度隔離しています。中国にいる私たちの開発者の中には、仕事への影響がないのに、すでに現地で大きな混乱や検疫を経験している人もいます。

“私の仕事は全く影響を受けていません。完全にリモートのチームで仕事ができるというのは、本当に天賦の才です。以前と同じように仕事をすることができますし、絶対に必要な場合を除いて外出する必要もありません。それが安心感につながっています。
– 中国中部のチームメンバー

自社のサプライチェーンという点では、データセンターとクラウドベースのインフラが重要なインプットとなります。この種のビジネスは、その性質上、サプライチェーンの混乱から比較的よく絶縁されています。当社のデータセンターサービスのほとんどはEU内にありますが、グローバルに展開する複数のプロバイダーとの関係を維持しています。また、必要に応じて、当社のインフラの一部または全部を異なる地域に移転することも可能です。

https://blog.scrapinghub.com/covid-19-handling-the-situation-as-a-fully-remote-company より日本語訳し引用

日本でも、フルリモート企業が続々生まれている現実

日本でも、フルリモート企業が生まれています。
すぐに頭に浮かんだのは、HELPYOUというオンラインアシスタントのサービスを提供している株式会社ニット。

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 株式会社ニット

 

https://knit-inc.com/

 

海外で働くオンライン社員もいっらっしゃいますし、社員は全国に散らばっています。

あるいは、いち早く、社労士の視点からさまざまなアップデートをされている 株式会社 Flucle。

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 株式会社 Flucle

 

https://hrbase.jp/column/personnelmanage/corona-lockdown/

 

上記のリンク、『ロックダウン時の、会社の対応まとめ【社員への連絡メール文面付き】 社労士監修』 は必見です。

もちろん他にもいくつもの会社があるはずです。今回の記事では、株式会社オープンルームを取り上げます。

写真左端:代表の田沼さん。なんと、社員のほとんどは外国人という異色のITベンチャー

株式会社オープンルームは、不動産業界に特化したシステム開発を手掛けるITベンチャーで、2017年の創業当時からリモートワークを導入。というのも、ベンチャー企業が大手と比べて優秀な人材を獲得するのが難しいという採用面での課題があったからだ、と代表の田沼さんは言います。

「特に、初期メンバーはフリーランスと学生のみで、働く時間や場所もバラバラだったため、リモートワークだけが唯一の選択肢でした。しかし、リモート制における“管理の壁”にぶつかりました。これを解決するためにさまざまな方法を試しました。PCカメラでの相互監視、エクセルなどによる勤怠管理、日報などです。管理を前提としたリモート制を1年以上続けた結果招いたのが、チームの崩壊とワンマンによるトップダウン経営でした」

現在、公開されているサービスは「フォレスト」という不動産仲介事業者に向けた業務効率化ツールです。
https://forest.openrm.jp/
この開発も顧客支援もセールス等もすべてリモートで進んでいますが、現在の体制に至るまでには上記のような苦労もあったということ。

現在の仕組みは、「管理しない」リモートであると田沼さんは言います。

「あくまでも個々の自己責任で働くという、セルフマネジメント型のリモート組織です。人を管理の対象としないためマネージャーは不在で、唯一管理が必要なものは、個々における体調、時間、タスクの3つのみ。
また、週の初めに行なうミーティングでは、各自がその週に取り組みたい課題や目標を掲げてコミットします。あくまでも個が主体なので、会社や同僚は各自の目標達成を支えるサポーター的存在です。これによって自己に対するマネジメントの意識が芽生え、仕事や会社に対するオーナーシップにも繋がっていると実感しています」

最後に、リモートワークでもっとも重要なことはと尋ねると、以下の答えが即答されました。
「オープンかつ親密なチーム内でのコミュニケーションが信頼関係を醸成するうえで重要です。オープンルームでは、そのためのツールとしてSlack、Trello、Wherebyなどを使うとともに、みんなが集える場としてコワーキングスペースを活用しています」

個人的には、リモートワークの本質は、導入しようとする企業のカルチャーの数だけ「正しい方法」があると考えています。ツールは多種多様にありますが、それらをどう使いこなすか、が肝心なのではないかと思っています。田沼さんの言葉には、その答えの一部があるのではないでしょうか。ぜひ参考にしてください。

まとめ

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が、世界恐慌の兆しを見せ始めています。この環境下で、米国ではフルリモート勤務できる企業が脚光を浴びています。
リモートワークの求人情報を専門に扱う「FlexJobs」というサイトで米国のフルリモート勤務できる企業20選を紹介しています。
その記事を元に、日本国内でも創業時からフルリモート体制で事業を進めている企業を紹介します。そのリモート体制の推移を伺いました。

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野田 収一

プロデューサー 1966年生まれ。 大学卒業後、書店店長を営みながらamazon.comの誕生を目の当たりにし衝撃を受けWebを仕事にしようと心に決める。 ...

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