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オンライン・ビジネスモデル・カタログ2020〜「オンラインビジネス」に必要な要素とは?

今回は、広義の意味での「オンラインビジネス(モデル)」を取り上げていきます。毎度毎度書いているのも食傷気味になってきましたが、コロナショックで多くの企業・事業体がいやがおうにも「オンライン」でできることを考えざるを得なくなりました。

実際に始めてみたら想像以上にうまくいったという方もいらっしゃるでしょうし、結果が出なくてまだ辛い思いをされている方もいらっしゃるでしょう。事業内容によって、その成功モデルはもちろん違いますし、「オンライン」だからといって、どんな事業でも同じ手法が通用するわけではありません。そんなことも含め、あらためてここに、「オンラインビジネス」と語られるものを整理してまとめてみたいと考えました。

まずは、ストック型ビジネスの捉え方から解説を試みたいと思います。

フロー型からストック型へ〜ビジネスモデルを変えることの意味

「フロー収入」と呼ばれますが、変動的な売上に依存する流動的な収入のことをこう言います。一方で、「ストック収入」とは月々安定して入ってくる固定収入のことです。会社員から独立してフリーランスになる、あるいは副業を推奨する惹句として、「ストック収入を増やそう」などという言説を見かけることも多いはずです。

この考え方が、その独立開業や副業推奨ばかりでなく、大手のビジネスモデルにも当たり前に推奨されるようになってきたのが、「オンラインビジネス」を語る上での大前提となります。「サブスクリプションモデル」という言い方で、なにかしらWebサービスを活用する際にはもはや避けて通ることのできないものとなっています。

『ファウンダー〜ハンバーガー帝国のヒミツ』という映画をご存知でしょうか? マクドナルドを創業したレイ・クロックを取り上げた創業物語なのですが(ここで、マクドナルドを作ったのはマクドナルド兄弟だ、というツッコミは置いておいてください)、チェーン化初期に資金繰りに苦しむ会社を救ったアイデアが収益構造の転換でした。つまり、マクドナルド店舗(不動産)を元に収益構造を見直すということ。映画の中では、「不動産業に変わる」というセリフも出てきますし、映画の終わりのエンドクレジットには「世界最大の不動産業だ」というエピグラフまであります。

さらに加えると、現在の日本の大手小売業(大規模小売店)は、ほぼすべてそのビジネスモデルに依存していると言っていいほどです。例えば、「イオン」の収益構造を見てみると、本業の物販から得られる収益に対して、ショッピングセンターの一画をテナントに賃貸するデベロッパー事業+サービス事業からの収益が営業利益の上でほぼ同等であることがわかります。換言すれば、その収益なくしては多店舗展開などできていないのかもしれないということがよくわかります。

※「サービス等事業」に含まれるのは主にクレジットカード事業。イオンカードの会員数は4500万人を超えます。

イオンの収益構造

イオンGの売上高比
イオンの営業利益率

(出典:同社事業報告書より)

小売業者の本業である物販による収益率は次第に目減りしているのが現状で、それを打開するために新たな収入源を模索することが経営者にとっては急務の課題であるということは明確です。それは、このコロナショックを経た現在、さらに深刻にかつ早急に課題解決を図ることが求められているということでもあります。

大手小売業を例に、ストック型収入の重要さを解説しましたが、その真意が伝わったでしょうか? では、ここから「オンラインビジネス」を確認していきましょう。

オンラインサロン


まず「オンラインサロン」を取り上げていきましょう。この呼称が定着したのはこの数年のことです。それまでは、単に「コミュニティ」と呼ばれていました。その考え方は、インターネット誕生時点からあります。ネット上にどのようにコミュニティを構築するか、というのはインターネットビジネスの端緒でもありました。筆者自身、この問いはいまだに持っているものです。
数年前にまとめたメモにはこのように記しています

– コミュニティサービス + コミュニケーションサービス
– コミュニティのありかた
– ユーザー同士のコミュニケーションを中心とするもの
– スターユーザーの周辺でコミュニケーションが成り立っているもの
– コンテンツを中心にして、その周りでコミュニケーションが行われるもの- 流行るコミュニティの条件
– コミュニティとはユーザーが作っていくものである- ベータアップおよび、ユーザーの反応に応じて機能アップを繰り返す
– 最初に作り込み過ぎない
– 基幹を重視して、そのベースにアップデートをしていく
– 基幹には妥協することのないように- コミュニティの成長
– 初期ユーザーはどこにいるのか
– 初期ユーザーは「書くひとたち」でなくてはならない

いずれにしても、「オンラインサロン」は活況になりました。一部著名人などの試みがマスコミに取り上げられるということも要因ではあったでしょう。

DMMオンラインサロンのサービス開始が2006年なので、すでに10年以上経っていることをいまあらためて確認して少し驚きました。

さて、単にコミュニティと呼ぶのでなく「オンラインサロン」と呼ばれなければいけないのは、有料サービスであるからと言ってしまってよいでしょう。いまでは、実に多くのサロンが誕生していますが、大雑把には以下のような区分ができます。参考までに、著名サロン名も挙げます。

コミュニティ型:西野亮廣エンタメ研究所
ファンクラブ型:沖田彩華オンラインサロン、PROGRESS(中田敦彦)
プロジェクト型:堀江貴文イノベーション大学校, 箕輪編集室
スキルアップ型:落合陽一塾

オンラインセミナー

「オンラインサロン」はコロナショック以前から、その準備を十分にしていたということが言えると思うのですが、「オンラインセミナー」は急場しのぎで誂えられてしまったというのが現在の立ち位置でしょう。残念ながら、ビジネス視点では多くの点で足りないことが多すぎるというのが現状だと思います。zoom利用者が急増して、かつそのセキュリティ不安が一気に拡がり、というニュースなどはその良い例でした。一方で、zoom側がその不安に対して起こした一連の行動は立派だという感想を持ったことも付け加えておきます。

一言で片付けてしまうと、この分野の試みはまだ過渡期のものばかり、という印象が否めません。
筆者自身が、セミナー講師をする機会もありますし、今回意識的にいろいろなセミナーを覗いてみて、改めて上記のような感想を持ちました。

特に、有料で実施される「オンラインセミナー」はもっと洗練されたものになるはずだし、「伝える」「教える」ということに特化した、それぞれの事業者における解はもっと意識的に導かれるべきだということを強く思っています。

そういう観点からは、オンライン塾業界などにストックされる知見などは大きな財産になりうるのだろうと思っていますし、無料セミナーなどでは(言葉は悪いですが)ダラダラと進行されるものが少なくないので、この分野全体の底上げということがなされていかないとユーザーはいつまでも付き合ってくれないということをしっかり認識すべきだろうと思います。

また、事業者に向けたWebセミナーは、海外では「Webinar(ウェビナー)」と呼ばれています。すでに日本でも、浸透しつつあるようです。実際に、ウェビナー用途で使われるツールの検証を当サイトでも実施しました。興味ある方は、ぜひそちらもご確認ください。

ウェビナーでは、より専門性の高い知識・情報を扱うという点で、業界に通じた戦略などの話題、助成金の申請方法、従業員解雇など法的な問題など、のテーマが扱われています。この場合、有料で開催する場合は、希望するセミナーに申し込みをし決済をすることで、ライブ配信に参加できるURLが通知されるというフローが一般的です。

「オンラインセミナー」「ウェビナー」の有料開催率は決して高くありません。というのも、やはり、有料にすることで参加数が一気に減ってしまうからです。

ビジネス観点では、この点が一番大きな課題であることは疑う余地がありません

課金型イベント動画

有料イベント配信については、まずはこのインタビューを見ていただけるとと思います。

筆者の友人にもイベンターがいますので、決して他人事ではなく、彼らがどう喰っていくか喰っていけるのかということが本当に大事です。音楽ファンの一人としても、今回の災害はとにかく残念でした。

動画配信という大きな括りで語れば、この「有料イベント配信」は上記の2つとは異なった視点で解説することにもなるのかと思いますが、ここではもう少しミニマムな視点を持ちたいと思います。

「Stageit」というサービスがあります。このサービス自体は、決して新しいものではありませんが、今回のコロナショックで世界中のアーティストから注目を集めた配信プラットフォームです。

アーティストは自宅から有料でライブ配信を行うことができます。有料課金は、それぞれ独自に決められますが、平均チケット単価は5ドル相当とのことです。

チケット価格の設定と販売数は、各アーティストの裁量に決められ、8ドル相当のチケット単価で無制限に販売しても良いし、10ドル相当の単価で100人に限定販売することや、最初の25人は5ドル、次の25人は10ドル、残りの50人は15ドルというように、チケットの早期購入特典を与える売り方も可能だそうです。

さらに、限定100人のファンに対して5ドルのチケット単価でライブを行った後、高額のチップを払ってくれた上位20人のファンに限定して、アンコール演奏+チャットセッションを行うような、プレミアサービスを加えることもできるという仕組みです。

ちなみに、アーティストの取り分は、安価なチケットとチップによって稼いだ収益の63%~。残りがStageit側の手数料。通常、リアルな会場で行われるコンサートでは、チケット価格に対する演奏者の取り分は、メジャーなアーティストでも10~15%と言われています。

Stageitの創設者・CEOのエヴァン・ローウェンスタイン氏インタビュー
https://www.excite.co.jp/news/article/RollingStone_33537/?p=4

ローウェンスタイン氏は公演ごとのアーティストの取り分を80%に引き上げたとのこと。

もっとも、このプラットフォーム自体では、リアルイベントで失われたスタッフたちは救えません。その視点の課題解決は、まだこれからです。

オンライン家庭教師、オンラインスナックなど

ここでは、一気に膨らんだ「オンライン〇〇」というものについて確認をしていきたいと考えます。

家庭教師と言っても、学習塾の隣に位置する家庭教師ではなくて、さまざまな分野の家庭教師のことです。「オンラインヨガ教師」とか「オンライントレーニングコーチ」とか「オンラインコーチ」と言えばよいのでしょうか。

一気に膨らんだと語られる部分で指摘をすると、そのほとんどがzoomを使ったサービスであることがポイントの一つとして挙げられるように思います。これはつまり、参入しやすかったということの結果です。また、zoomならネット上に始めるための情報も豊富にあったから、という答えもありそうです。

メイク講座などのようなテーマで深堀りしていくと、いくらかの方々はyoutubeチャンネルなどを開設して、配信した動画を「ストック」化していました。さすがだな、と感じた次第です。ビジネス視点で考えると、いつでもその場しのぎの解決をしないということは、調べていた私自身も勉強になりました。

最後に、The Torque というサービスの紹介をします。国内ではほぼ知られていないものだと思います。

http://torqueinteractivemedia.com/

コーチングという言葉が、日本でもかなり浸透してきました。この項で確認してきたものもそういう一般的な考え方の変化がなければそもそも生まれていなかったことでしょう。

メンタルヘルスという言葉も、ここ数年それこそ小学生の現場でも語られるようになってきています。部活動指導者などでは、ほぼ義務的に学んでいるのではないでしょうか。
その背景としては、企業や学校で、社員や生徒たちが抱えるストレスの重圧を和らげる対策を講じなくてはいけないからです。

日本では、2014年6月には改正労働安全衛生法が施行され、企業が従業員のストレス度を把握する検査を定期的に実施して、必要に応じて、医師のカウンセリングや治療を受けさせなくてはならなくなりました。その理屈だけで語れば、ストレスが多い職場ほど、企業が負担する医療費は重くなるということです。

オンラインカウンセリングの国内最大プラットフォーム「cotree(コトリー)」
https://cotree.jp/
が、まさに2014年にサービス開始されています。

とはいえ、そうした悩みというのは、そもそも個人が抱える類のものであることも払拭できません。スマホなどで、プライバシーを明確に遮断し相談できることが望まれていることも大事な視点でしょう。

オンライン結婚式

6/30 の日経新聞記事によると、
「雇用が一段と悪化してきた。5月の完全失業率(季節調整値)は2.9%と前月比0.3ポイント悪化し、完全失業者数は197万人と同19万人増えた。総務省によると、4月に600万人近くまで膨らんだ休業者の約7%が5月に職を失った。潜在的な失業リスクを抱えた休業者は423万人となお高水準で、今後も失業者や労働市場から退出する人が増える恐れがある。」

6月の数字はさらに悪化することも予測されています。コロナショックは、この世界に新しい視点(パラダイム)の転換を促しています。そんなことを思いながら最後の項を始めましょう。取り上げたいのは、「結婚式」です。

「オンライン結婚式」の試みです。残念ながら、日本では積極的なサービス開始を確認できていません。もし、「いや、調査不足だよ、うちは始めてるよ」という事業者様がいらっしゃったらぜひご一報ください。

語るのもイヤですが、「新しい生活様式」なるものでは、グループや集団ができるイベントや会合は、すべて自粛の対象となり、ビジネスの会議、スポーツイベント、コンサート、結婚式や葬儀などビデオライブ配信で行われる必要があります。

コロラド州デンバーを拠点に、2017年に創業した「Wedfuly」

キャッチコピーは、
Professional Virtual Weddings

どうやら、zoomを活用したオンライン結婚式を行なっています。
カップルが親族や友人をオンライ上に招待してバーチャル結婚式を挙げます。

https://wedfuly.com/

オンライン結婚式の具体的なフローを確認してみると、
式の2週間ほど前からカップルとWedfulyの担当者が事前にzoomで打ち合わせ
招待客のリストや当日のイベントメニューを作成
メールやSNSメッセンジャーなどで通知を受けた招待者は、指定の日時にログインをする
ということです。

結婚式場としての「Wedfuly」の役割は、
式ではオンライン待機
カメラとマイクが正しく設定されているのかをチェック
カップルや司会者の画面上にポットライトを当てたり、結婚の宣誓を行う時には参加者に音声のミュートを促すなど、円滑な式の進行をサポート

さて、このサービス、いくらでしょうか? というところが気になった方がいらっしゃるかもしれません。
全世界に住む結婚カップルを対象として、基本料金は800ドルでした。ほかに、いくつかのオプションが設定されています。ゼクシィの調査では、日本の結婚式(挙式と披露宴)費用は約340万円が平均値だそうです。単純比較をするものではありませんが、今後結婚されるみなさんの検討の一助として記憶していただけると光栄です。

日本ではアレンジが必要だろう、とは個人的にも思います。

まとめ

「超多様性社会の生き方」を考えるという一語に尽きるのではないか

少し検索してみると、さまざまな生き方を実践している人たちが見つかる。その生き方というのは、特段「仕事」に特化するものでもなく、さまざまなことが語られる、そもそもその発見した動画がYoutubeで収入を生んでいるのかもしれない。

それぞれの生き方は少数派でも、そうした彼らがネットを通して繋がって・連なっていくことで、思いがけない大きな影響力が生まれていくということではないか。国籍や文化の違い、性別、性的指向、宗教、年齢、学歴、職歴、働き方など、多様な価値観や生き方を認め合いながら形成されていく社会構造は、超多様性社会(スーパーダイバーシティ)と呼ばれ、誰もが働きやすい・生きやすい社会にすることが肝心だと各国で模索されている。その点、日本はまだ十分浸透しているとも言い難いし、政治がその流れに追いついているとは言えない。

これまでのような国内総生産(GDP)優先の経済政策では、環境問題や個人の幸福が犠牲にされてきたのも事実だ。それに代わる価値観として浮上しているのが「持続可能な経済発展(サステナビリティ)」の考え方で、これは人間が生きていく上で不可欠な、自然の生態系を崩すことなく、生活や人生の質を高めながら、経済的にも豊かな状況を維持していこうと主張している。

日本の人口は、2015年に1億2,550万人であったものが、2050年には9700万人にまで減少することが予測されている。国内総生産(GDP)が減少方向に向かうことは疑いようがないが、国民1人あたりのGDPを高めていくことは可能である。これからできることは、そのための知恵が生まれること・生み出していくこと。それは、顧客満足度を高めることと社会的に価値の高い商品やサービスを提供していくことの両立であるということだ。

今回確認してきた「オンラインビジネス」は、その最前線にいる。

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野田 収一

プロデューサー 1966年生まれ。 大学卒業後、書店店長を営みながらamazon.comの誕生を目の当たりにし衝撃を受けWebを仕事にしようと心に決める。 ...

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