リモート時代に求められる3つのWebコミュニケーションポイント

「リモートになって、コミュニケーションを取ることが減った」
「会社の人と話さなくなったのでなんのためにやっているのかわからなくなった」
こう感じる人が圧倒的多数の昨今、人によっては「嫌な人との関わりが減って嬉しい!」と感じてる人もいれば、「仲の良い同僚や先輩、好きな相手との関わりが減って寂しい」と感じる人もいます。
「どうせすぐにオフィスワークに戻るからいいや。」と思うかもしれませんが、リモートワークはなくなるどころか、ひとつのよくある働き方として今後定着するでしょう。リモートでのWebコミュニケーションは、これからの時代必須です。
この記事ではWebコミュニケーションのポイントについてご紹介します。
リモート時代に求められるコミュニケーションとは
まず結論ですが、重要なのは「雑談力」と「共感力」、そして「文章力」です。特に文章力がこの記事のキーワードになってきます。
雑談力の重要性を比較
では実際にオフィスワークからリモートで何が変わったかみてみましょう。
従来のオフィスワークであった
リモートでは基本会議以外はテキストでの会話になり、従来のオフィス環境の中であった自然なコミュニケーションが無くなっています。
例えばオフィスワークであった何気ない会話。
・会社の行き帰りに会って話した
・仕事中に何気ない会話をした
・ランチを一緒にした
・廊下やトイレで会って会話した
・喫煙所で会って会話した
・業後に飲みに行った
などなど、オフィスワークならではの会話シーンがあります。
その他にも、
「昨日休み何してた?」
「今日の服おしゃれだね」
「それ何食べてるの?」
「仕事どう?」
覚えてないことも多々あると思いますが、会えば何かしら会話をしてるものです。自分が直接会話してなくても、ほかの人との会話が聞こえて、間接的にコミュニケーションが取れることもよくあります。さらにオフィスワークで良いところは直接話し合うことで生まれる肌感があることです。後輩社員に直接教える際にも生まれる距離感もまたオフィスワークならではのものだと思います。
つまり、オフィスにいるだけで、嫌でもコミュニケーションは生まれるわけです。なので会議のオープニングに改まって場を和ませる会話がなくても、スッと本題に入れてしまいます。
でもこれがリモートだとどうでしょう?
嫌でもあったコミュニケーションがざっくりカットされて、ただただ業務的な話をするだけになっていませんか?
黙々と作業している人の方が勤勉というイメージもあってか、日本では仕事中の雑談をサボリと見なす傾向もありますが、リモートでこの意識は危険です。いつもあった「雑談」が抜けていることの影響は、実は大きなものだからです。
なぜなら、コミュニケーションのほとんどは雑談だからです。友人や恋人、家族との会話を思い返してください。お互いあらかじめ議題を決めて、それについて話す会議のような会話してませんよね?雑談なくしてコミュニケーションなしです。
実際に多くの企業でリモートになってからのコミュニケーションロスが問題になっています。
対策として、リモートでも雑談ができるように雑談用のスレッドや、社内コミュニティができているくらい雑談の重要性が浮き彫りになりましたね。
とは言え、無闇にコミュニケーションの機会を増やしたり、Web飲み会を開催するのは迷惑と感じる人もいます。
自然な雑談が一番有効的です。
まずは自然な雑談をリモートで行ってみてはいかがでしょうか?
リモートで重要な共感力
雑談も重要ですが、共感力もかなり重要です。
Zoomなどを使って会話したことがある人ならわかると思いますが、Webはリアルと違って混線してしまうので、1人ずつの発言が鉄則です。笑い声や相槌、自分の周りの雑音も発言を遮る原因になってしまうため、Zoomでは、自分が発言する時以外、音が入らないミュート機能が備わっています。
ここで想像してみてください。会議中に軽く雑談の時間があってあなたがいろいろ話している時、相槌などなく、無表情で聞かれていたら、「回線が悪くて話が聞こえていないのかな?」「もしかしてつまらなかったかな」なんて不安になりますよね。それでは雑談の時間があっても、コミュニケーションは半減してしまいます。
Webでコミュニケーションを取るときは、リアルで会うときより表情を大きくリアクションをする、インスタやYouTubeのライブ配信のようにチャットを使ってコメントするなど、コミュニケーションが活発になる共感力もとても重要です。
とは言っても難しいです。と思われる方にオススメなのがWeb会議で写っている自分を見ることをオススメします。
自分が写っている画面を見ながらリアクションを取って見てください。
自分がどれくらいの反応を相手に対して取れているか確認ができます。
一番重要な文章力
最後は「文章力」です。ここはリモートワークを行っている人が一番悩み、一番苦労するポイントだと思います。
冒頭でも伝えましたがWithコロナ時代で一番重要なスキルは文章力です。
文章力=伝える力が重要になった理由は、コロナウィルスの蔓延によって強制的にリモートワークになったからです。
従来は相手の表情や、その場の雰囲気でコミュニケーションが取れていたので大丈夫でしたが、リモート時代ではそうは行きません。
相手が見えないことで関係が悪くなってしまうことや、そんなつもりで言ってないのに…ってことがよく見受けられるようになりました。
リモート時代の雑談力にも関係してくる文章力。
では、どうすればいいのでしょうか?
答えは想像力です。
文字での説明や伝え方って、思ってるよりも難しいものです。人によってわかりやすさは全然違いますし、配慮に欠ければ嫌な感じと捉えられることにもなります。
そこで文章力を磨く手段として1つ、これを行うと劇的に変わることがあるのでご紹介致します。
まず、誰かに文章を送る前に立ち止まってください。そして考えてください。
この文を受け取った相手はどう感じるか。
たったこれだけです。
これをするだけで文章力は劇的に変わりますし、相手の反応も劇的に変わります。
一部の人はWebコミュニケーションがハマる
Webコミュニケーションは雑談力、共感力、文章力が大切とお伝えしたので、人見知りでコミュニケーションが苦手な人は、「自分には難しい…」と思われたかもしれません。
でも実は、Webでのコミュニケーションはリアルにコミュニケーションを取るよりも「ハードルが低い」と感じられる場面もあります。
なぜかと言うと、
・チャットのやり取りが基本なので、考えてから発言できる
・オフィスで見てると忙しそうで話すタイミングを伺ってしまう相手でも、チャットなら気にせず連絡できる
からです。その場で回答や提案を求められてもパッと出てこないけど、自分のペースで考えて、整理してから回答できるなら気持ちが楽ですし、自分の思いをしっかり伝えることができます。
上司に確認したいことがあって、でも忙しそうな雰囲気でなかなか話かけられず、気付いたら外出してる、しかも土日挟むので週明けまで聞けない…筆者も過去に経験ありますが、チャットなら別に気にする必要はありません。(もちろんチャットにも配慮は必要です。)
むしろ忙しい人からすると「隙間時間に確認できるようにチャットかメール入れといて欲しい」と思う人が多いもの。
また、実際筆者が関わる人の中には、面と向かってのコミュニケーションが苦手で、会議ではあまり発言せず、同調するばかりの人が何人かいますが、チャットでのやり取りだとしっかり発言を聞けて、「こんなこと思ってたんだ」、「すごく良い提案をもらえた」など、さまざまな気付きを得ることもあります。
もしあなたが管理者の立場であれば、人によってコミュニケーションの形を変えられると良いかもしれません。
例えば、
・フィードバックのような、自分が話すことがメインの内容はWeb会議
・相手の進捗状況の確認や意見、提案が聞きたい時はチャット
面と向かって話すコミュニケーションが好きな相手ならWeb会議を多めにするなど、人それぞれに合った調整ができると尚良いと思います。
■まとめ
企業側も働く側も、まだまだリモート環境に慣れていない人も多いので、どうコミュニケーションを取れば良いのか模索してると思いますが、お互いが積極的に自由にコミュニケーションを取り、コミュニケーションが勝手に醸成される文化ができるのが理想的です。
そのためには「コミュニケーションは直接取るべき」という枠に捉われず、人それぞれとりやすいコミュニケーションの形を尊重できることが、Webコミュニケーションを活発にするポイントではないでしょうか。